コスモス
ピアニシモの風にそよげる秋桜に人待ちていし微かな記憶
美しい10月だが、私には忙しく過ぎていった。
この家が建ったとき、私の背丈よりも低かった金木犀が、
25年たって、今は見上げる大木になった。
その木犀の香を運ぶ金色の秋風が、足下のコスモスを揺らしていく。
コスモス・・・秋桜・・・毎年、どこかに種を落すのか、秋になると咲いている。
ちょっと行儀悪く咲き乱れているのに、デリケートで清浄な感じのする花である。
9月から11月まで秋いっぱい咲いている。風に揺ぐさまが、可憐である。

( うちのコスモス畑) ( 人形町のジュサブロー館)
10月9日〜13日と、東京に行ってきた。
長男が正式に婚約し、初めての両家の顔合わせであった。
当然のことながら初めてで、親としてどう振る舞うのかとまどいも多い。
しかし何よりも、若い二人を見ていると心から祝福してやりたいと思う。
オメデトウ、オメデトウ ・・・ ひたすら幸せを・・・祈るばかりである。
東京では、辻村寿三郎の創作人形を見にジュサブロー館に行った。
毎年、宮島の厳島神社で人形展をやるそうだ。いつか行ってみたいと思う。
歩いたのは上野公園・東京都庭園美術館・浜離宮庭園・・鳩山会館など。
若い二人の案内で、月島のもんじゃ焼きを食べに、ブラピも来たという店に行く。
初めてのもんじゃ焼きは、なかなか不思議な味であった。
ゴーヤ
ゴーヤのおすすめ簡単料理
今年ほど、ゴーヤをよく食べた年はない。
知人から、ゴーヤをよくいただくのだが、去年までは嫌いだった。
なんともいえない苦みが、不人気の原因だった。
その苦みがまったく消える料理法を、教わった。
今や、ゴーヤは家族中から、「おいしい、おいしい」と言われている。

調 理 法
1 ゴーヤを縦に切って、中のわたをスプーンで取り除く。
2 スライサーを使って、薄くスライスする。
3 鍋に沸騰させた湯の中に入れ、再び 沸騰して20秒くらいで冷水にさらす。
4 水気をしぼり、削りかつおをかけ、三杯酢でいただく。
5 豆腐があれば、冷や奴を小さくして混ぜると、さらにおいしい。
萩の花
武蔵野と飛鳥の名を負う二株の萩を植え終え秋雨を待つ
秋の庭は、萩の花の揺れる庭にしたいと、ずいぶん以前から 思っていたのに・・・
・・・やっと、園芸店で萩を見つけた。
武蔵野萩(ムサシノハギ)は、赤紫。
飛鳥萩(アスカハギ)は、薄ピンク。
萩といって有名なのは、仙台の宮城野であるが ・・・ なぜか、武蔵野と飛鳥だった。
「源氏物語」で、桐壷の更衣亡きあと、幼い皇子の心細さを思いやる場面
宮城野の露吹きむすぶ風の音に小萩がもとを思ひこそすれ ・・・ 帝
あらき風ふせぎしかげの枯れしより小萩がうへぞしづごころなき ・・・ 更衣の母
「小萩」は、幼い皇子(光源氏) 「宮城野」は、ここでは宮中のこと。
実は、探していたのは、白萩だった ・・・ でも、白い萩は見つからなかった。
庭に植えて大きく育て、秋風にゆらゆら揺れるようにしたい。
またいつか、憧れの白萩を見つけたいと思う。
彼岸花
あかあかと弔い花の曼珠沙華 九度咲きて命日のくる
曼珠沙華・・・彼岸花・・・なぜか彼岸になると 、この花は咲く。
時を過たず咲いて、毎年この時季に、強烈な印象を与える。
伯母の九回目の命日が来た。
あの日、亡骸を運ぶ車のヘッドライトに、真っ赤に映し出された彼岸花・・・
・・・ 病院坂の斜面に群生していた彼岸花の赤い色を、忘れない。
その日から、私にとって彼岸花は ・・・ 弔い花となった。
・・・彼岸花哀しく咲きて亡き伯母は写真の中にほほえみてをり
阿修羅
天平の仏の瞳は千年を愁いて深い哀しみに澄む
大宰府の国立博物館で、阿修羅展が終わった。
アシュラーと呼ばれる多くの阿修羅ファンを作り、連日人々が列をなす人気であった。
ある知人など見に行ったものの、2時間待ちと聞き断念して帰ってきた。
私は8月の終わりに行って、幸いにもゆっくりと観ることができた。
1300年を経た今、近代的な博物館でライトアップされた阿修羅像 ・・・ 神々しい。
三面六臂の異形ながら ・・・ どこかで ・・・ こんな少年に出会ったような気持になる。
何のことはない、私もすっかり阿修羅に魅入られたアシュラーなのである。
帰りに、大宰府天満宮にお参りして、おみくじを引いた。
すると、何と ・・・ 大吉 ・・・ が出た。これは、すごい!
「 願望すべて叶う。 身をつつしめ。 」と、ある。
・・・ はい、何事も控え目にしますから、どうか、よろしくお願いいたします!
何か、いいことがありそうな予感がしている。
オクラの花
鮮やかな黄色いオクラはハワイ好きの夫の畑のハイビスカスに
オクラの花は、アオイの花に似ているが、西洋野菜である。
花びらは美しい黄色、芯は美しい紫である。
原産地はエチオピアらしく、花も大きく、鮮やかな色が畑の中で目立っている。
朝、開花して、夕方は花びらを閉じてしまう。
そして、花が散ると、サヤができるのである。

先日、「花オクラ 」というのを、いただいた。
生で食べればよかったのだが、茹でて失敗してしまった。
美しい黄色のままを食したかったのに、無惨にも色あせ、焼きナスと間違えられた。
でも、花びらにも粘りがあり、それが不思議だった。
・・・・・・・・・・・・・・
畑の野菜を料理するのに使う、ミキサーが壊れた。
思えば、20年以上前に買ったものだ。
最近、いろんなものが、よく壊れる。
・・・ 掃除機も、エアコンも、ホットプレートも壊れた。
きっと、いっせいに耐用年数に達したのだろう。
ひょっとしたら、私たちも同じかしらね ・・・ と思いながら、
・・・ また、新しくフードプロセッサを買ってしまった。
落ち蝉
土の上に蝉の骸は静まりて思いは尽きず余炎は去らず
朝夕の涼しさ、風、虫の声 ・・・ と、季節はずんずん移っている。
が、日中は、まだまだ焼け付くような暑さ である。
まったく ・・・ あかあかと日はつれなくも秋の風 芭蕉 「おくの細道」
庭の木のまわりに、、蝉の死骸をよく見かける。
このあたりでは、蝉の声は大変な音量の大合唱である。
夏の蝉の声ほど ・・・ 「きわみ」 ・・・ というものを感じさせるものはない。
どうしても ・・・ 地上での短い時間を、命のかぎり鳴くのだと思ってしまう。

つい何日か前に、飼い犬が死んだ。92歳の両親が世話をしていた犬である。
前日まで、元気よく吠えていたのに ・・・ 突然の死だった。
気付いたときは、犬小屋の前に倒れて、鼻にのまわりにハエがたかっていた。
繋がれたまま死んでいたのが、哀れでならない。
父母の老いの家は、これでまたさみしくなり
・・・ 庭が、がらんと広くなり ・・・ そして、秋の気配。
露の世は露の世ながらさりながら 一茶 「おらが春」
朝顔
朝顔の花ふと開く気配するまだ明けやらぬ硝子戸の外
八月 ・・・ と、いうとき ・・・ そこに何か特別な感情が動く。
今年も、八月は慌ただしく去っていった。
毎年、八月が終わると、何かしら忘れ物をしたような気持になる。
この夏は、長男が仕事で帰らず、静かだと思っていたら ・・・
二年ぶりの妹の一家の盆帰りで、三日間だけ芝生の庭も賑やかさを取り戻した。
卓球、バドミントン、バレーボール、花火、バーベキュー ・・・ と、真夏の夜の夢。
1000円高速を利用しての、ドライヴ帰省 ・・・ 全く、お疲れさまである。

朝顔は、八月のすべての朝に、必ず幾つかの花を開いてくれた。
日が高くなるとすぐに萎れてしまう、はかない花であるが ・・・
早朝、戸を明けて一番に鮮やかな色が目をひく ・・・ 美しい。
「源氏物語」の庭を彩り、「枕草子」で「草の花は・・」と書かれた花である。
八月が終わり、朝夕がめっきり涼しくなってきた。
朝顔の花も、そろそろ終わりかなあ ・・・・・・ 。
保存食
梅干し
梅雨明け宣言が出たのは、8月4日だった。 待ちに待った梅雨明け。
さっそく、梅の土用干しを始める。笊に広げると、3つの笊がいっぱいになった。
ところが、空模様があやしい。だんだんと曇ってきて、ぎらぎらした夏の陽射しがない。
空を見上げては、途中で取り込み ・・・ 取り込み ・・・何とか、8月8日に干し上げた。
早朝、夜露のついた梅を瓶に移すときの、この「うれしさ」は格別のものである。
今年の梅干しは、最高のできであった。

ジャム
ブルーベリー ・ ブラックベリー ・ 桑の実 ・ あんず ・ ブドウ ・・・ などの、ジャムを作った。
やはり、一番のお気に入りはイチジクジャムである。
家にはいつのころからか、一本のイチジクの木が、自然に生え出てきた。
無花果 ・・・ 花が咲かないから無花果
イチジク ・・・ 一月で熟する。 一日一個熟する。だから、イチジク。
イギリス人はリンゴ、フランス人はナシ、イタリア人はイチジク ・・・ らしい。
アダムとイヴ、キリストとユダ ・・・ 聖書の世界にも登場するイチジクなのである。
今年は、たくさんの実をつけた。
黄金虫がすぐに見つけて食べてしまうのだが、負けずに収穫した。

イチジクの実は、皮をむいて適当に切る。
何キロだったのだろうか、大きなボールにいっぱいあった。
グラニュー糖がなかったので、氷砂糖で代用する ・・・ 250グラム。
白ワインを少々入れて煮詰める。
保存瓶に積めて、出来上がり。
長梅雨
高らかに蝉の声してこの夏の梅雨明け間近の予感ある朝
7月が終わり、 8月になったというのに、梅雨が続いている。
7月の(大笑い) ・・・ 武田哲也の「母に捧げるバラード〜夫婦の道」を博多座で観る。
昭和30年代、高度成長の頃の博多を懐かしみながら、笑った、笑った。
やっぱ福岡んもんは、「佐賀のがばいばあちゃん」よりも「母バラ」たい!
7月の ( 感動 ) ・・・ 22日の皆既日食。ここでは部分日食であったが・・・。
辺りが暗くなってきたのが神秘的だった。鳥たちも木々も騒いでいる気がした。
肉眼では見えなかったが、カメラには、三日月の形に欠けた太陽が写っていた。
7月の ( 危機 ) ・・・ 記録的な大雨で、門前の道路と駐車場が水に漬かったこと。
避難勧告が出たり、水浸しの空中写真が載ったりで心配してくださった方々も・・・。
無事であったが、何十年ぶりかに、水に漬かった道路をジャブジャブ歩いた。
7月の ( 喜び ) ・・・ 次男が就職。Uターン就職、成功! ・・・ ホッ!
庭に咲く女郎花 庭で見つけた茗荷

いったい、いつになったら梅雨明けが来るのだろうか?
梅の土用干しも、まだできないでいる。
庭に、女郎花が咲いている。 秋の七草である。 茗荷の花も咲いていた。
どちらも秋口の花である。 まさか ・・・このまま秋になるなんてこと、ないですよね?



