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南天の実

今年は、南天に実がたくさんついた。 
その赤い実を眺めながら、ふと、冬に色があるなら何色だろうかと考えた。
 
 冬の色は?
  白・・・雪の色
    「氷がさね 」 という冬の着物の襲色目がある。
          氷の張った有り様を模したものといわれる。
       着物だけではない。
        「狭衣物語」に、氷がさねの紙に文を書き、雪の竹に結んで送る場面がある。
 
  黒・・・墨の色
    冬は、「玄冬」といわれる。
       冬空は、鉛色の雲に覆われて暗い。
       夜は、長く、深く、寒く・・・・・黒い。

  赤・・・火の色。
    赤い実が、モノトーンの冬枯れの中に鮮やかだ。
      炭火の赤。唐辛子の赤。丹塗りの神社。・・・赤は緋色・・・火色

         庭の 南天の実                   庭の 万両の実
南天 万両

  赤い実をついばみに来る小鳥たちが、にぎやかである。

  赤からの連想
     あかあかと一本の道とほりたりたまきはるわがいのちなりけり  斉藤茂吉

  赤は、枯れた冬野での、魂きはる命の色である。




   

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