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草枕

   「 草 枕 」    夏目漱石   

   山道を登りながら、こう考えた。
   智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。
   とかくに人の世は住みにくい。


 一昨年秋、熊本の「草枕の道」JR九州ウォーキングに参加した。
 「峠の茶屋」から、みかん畑のの道を歩いて、那古井の湯・「草枕温泉てんすい」まで、
 全行程12km4時間、小説の舞台である「前田家別邸」も見学できた。
 なかなか心に残るコースであった。

 直前に、「草枕」を読み返したのが、出会いの始まりとなる。
 一語一語が、心に響いてくるように思えた。

     「草枕」 新潮文庫              峠の茶屋
   草枕1     草枕5

 その後も、「草枕」をめぐっての出会いが続く。

 昨年の夏、北九州市立美術館で、ジョン・エバレット・ミレイ展があり、
 悲劇「ハムレット」の、水に流れる「オフィーリア」の絵がやって来た。
 
  思案しているうちに、ミレーのかいた、オフェリヤの面影が忽然と出て来て、・・・

 と、「草枕」のヒロイン、那美のイメージとして書かれている、あの絵である。
 夏目漱石はイギリス留学中に、この絵を見たのだ。

    ミレー作「オフィーリア」        グールドの最後のCD
   草枕3     草枕2

 次の出会いは、ピアニストのグレン・グールドを知ることで、やって来る。
 天才ピアニスト、グールドの死の床に置かれていた一冊の本。
 それが、英訳の「草枕」だった。

   雲雀の声がした。・・・・・
   ・・・のどかな春の日を鳴きつくし、鳴きあかし、・・・どこまでも登って行く。
   雲雀はきっと雲の中で死ぬに相違ない。登り詰めた揚句は・・・・


 この部分を、グールドが朗読した声が残っている。
  もちろん、英語で・・・。
 この孤高の音楽家が最も共感したのが、「草枕」だったなんて・・・。
  雲に入り、声だけになって消えていく雲雀のことをを思いながら、
 グールドの弾く最後のバッハ、「ゴールドベルク変奏曲」を聞くのも、よいと思う。

 このようにして、まだ「草枕」による出会いは続くだろう・・・。
 うーん、しみじみと・・・思う。  「草枕」は、どこまでも深い・・・と。

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